行政書士と司法書士
「行政書士と司法書士の違い」
のようなサイトは山ほどあるので、今さら私が説明するまでも無いかとは思いますが、
一応まとめてみたいと思います。
まずは行政書士。
ドラマでも取り上げられた職業ということもあって、
少しずつ若い方の間では認知度が上がってきているようです。
年配の方の中には自動車関係書類の「代書」というイメージを持たれる方も
多いようです。
(実際、免許更新センターや運輸局の周りには行政書士事務所が多いです)
行政書士の業務は広範です。
許認可・権利義務関係・事実証明書類の作成です。
ただし、他の法律において制限されているものについては、業務を行うことができません。
他の法律というのが、例えば司法書士法なんかです。
司法書士は不動産の登記申請の書類を作りますが、
これは行政書士には作れません。
つまり、行政書士は、
他の士業の独占業務に触れない範囲で、業務を行うというイメージのように思います。
相続を例に考えてみます。
亡くなったAさんは、預金と不動産を持っていました。
相続人2名が銀行の解約と不動産名義変更を行うには、
遺産分割協議書が必要になります。
先ほど言ったように、
不動産の名義変更は司法書士の業務です。
そして、不動産名義変更に関係する範囲で、司法書士は遺産分割協議書を作ることができます。
ただし、預金に関しては不動産と無関係なので、司法書士が協議書に預金について書くことはできません。
ここを補うのが行政書士です。
士業はお互いに補完しながら手続きを進めていくのが通常です。
ですから、たくさんの士業が連携した、総合的サービスを受けられるかどうかを
しっかり見極めて専門家に依頼するようにするとよいでしょう。
行政書士法人希 千葉・姫路
ちなみに、こういった意味では弁護士は最強の資格で、
何から何まで制限なく書面の作成や申請ができます。
書面作成、不動産登記申請、税務申告なんでも合法的に行うことができます。
ただ、「実際に業務としてできるか」は別問題です。
不動産登記や税務申告まで扱う弁護士はほとんどいません。
依頼内容に応じた専門家を選ぶことも大切です。